DTMってなんだろう?
この間、詩音ちゃんからDTMというのを聞いたんだけど。。。
🏫〜とある休み時間〜🏫
ねぇねぇ。奏汰くん、DTMって知ってる?
DTM?D:どこでも/T:とりあえず/M:Musicのこと?
多分違うと思うよ? パソコンで音楽を作ることみたいで。。
うーん。僕もまだ分かってないや。先生に聞いてみるね!
ということがあって、今日はその話を聞きたいんだ。
分かった!今日は「DTM」について話をしてみようか。
DTMの全体像がわかる
そもそもの疑問。DTMってなに?
DTMの世界へようこそ!
音楽制作をしたい。そこで必ずと言っていいほど聞く言葉にDTMという言葉があります。
DTMとは?
Desktop Musicの略でパソコンでの音楽制作全般や音楽そのものです。音を打ち込んでいく作業に近いことから「打ち込み」と呼ぶ人も多いです。
DTMには様々な工程がある
作曲・編曲といった楽曲制作だけではなく
各楽器の音を調整するMIX(ミックス)や、音源をパッケージ化するマスタリングという作業など全てを含めたものがDTMとなります。
つまり、DTMはパソコンでの音楽制作の総称なのです。
かなりたくさんの工程があるんだね。
似たような言葉でよく聞くDAWってなに?
そういえばDAWという言葉もあるらしいよ。
ということも言ってたな。。。似たような言葉だと混乱しちゃうよ〜
ゆっくりとひとつずつ見ていこうか!
よく、DTMという言葉とセットで扱われるこの言葉。
DAWとDTM。混同される方も実はたくさんいらっしゃいますので
これを機会に定義しておきましょう。
DAWとは?
Digital Audio Workstationの略
パソコンでの音楽制作を行うためのソフトウェアを指します。
ダウと呼ばれる方が多いです。
スライドには主なDAWのシェアを記載しています。
制作現場とかをのぞくととりわけ。この4つがシェアが高いです。
主なDAW一覧
AVID ProTools
https://www.avid.com/ja/pro-tools
Sterinberg Cubase
https://japan.steinberg.net/jp/home.html
Apple Logic Pro
https://www.apple.com/jp/logic-pro/
Digital Performer
https://h-resolution.com/product/digital-performer-10/
ちなみに初心者の方にオススメなのはサポート機能がたくさん付いている
Sterinberg Cubaseです。
Mac系のデバイスを使ったことある方はGarageBandを使ったことがあると思います。
そういう方はApple Logic Proがオススメです。UI(ユーザーインターフェース):使い勝手が大きく変わることなく、制作に取りかかることができます。
ちなみに私が使用しているのはProToolsです。
※こちらはEdit(編集)画面
打ち込みの基本、MIDIデータとは?
DTMで必ず付いて回るのが、MIDIというものです。
MIDIはデータとしての1つの規格です。
MIDIもまた音の方面で解説するのかコンピューターの方面で解説するかで
お話が変わります。
今回は音の方面からお話を。
MIDIデータとは?
音を鳴らすためのデータです。
そのためデータ単体では音はなりません。
音を鳴らすためには先ほどお話したDAW(音楽制作ソフトウェア)と
音源(プラグイン)が必要になります。
プラグインとは?
プラグインとは以下の意味があります。
1)音のサンプルが膨大に収録された音源ソフトウェア
2)音の調整に必要なイコライザーなどのソフトウェア
※追加機能としての認識で問題ないです。
ちなみにDAWにもともと付属している音源プラグインを内部プラグイン
それ以外で新規で購入して後から追加するものを外部プラグインと言います。
ProToolsの内部プラグイン:Xpand!2
※シンセサイザーの音源プラグインです。
外部の音源プラグイン:KOMPLETE(※2020/11/23時点で13が最新)
KOMPLETE 13 www.native-instruments.com
音源サンプルはこちらから聴けるようです。
収録製品 www.native-instruments.com
さて、MIDIの話に戻します。
どうやってMIDIデータで音を出すの?
MIDIデータ単体では音が出ないというお話をしました。
そのため、パソコンから音を出すためには音を出すための指示も合わせて行う必要があります。
MIDIデータ側の指示
どの音源を使うかを指示
MIDIデータ側の指示
こちらの画像はMIDIエディタと呼ばれるものです。
MIDIエディタとは?
この音を出して」と指示を出す部分
プログラムを書くときに英文を記載していくように
ソフトに指示させるために音を置いていく作業
どの音源を使うかを指示
「この音色で奏でて」と指示を出す部分
実行するためのエンジンを搭載するイメージ
今回はグランドピアノの音を指示しています。
またMIDIデータには音の細かい情報が集約されています。
1)音の始まりと終わりの位置: これによって音の長さが指定される
2)演奏した音程
3)ベロシティー: どれくらいの強さで音が入力されているか。
4)モジュレーション:MIDIのコントロールデータ
5)音量
こちらの図にある下の赤枠が音の強弱を表すベロシティーという部分
音を鳴らすための情報である
時間×長さ×強弱×開始と終わりが全て収録されている
その指示はどこに保存されるの?
あくまで音の情報のみのため、どの音源で鳴らすか?
どの方向から音を鳴らすか(PANの振り分け)の情報はDAWソフトのファイルに保存される。
こちらはプロジェクトファイルと呼ばれ、
楽曲のコンピュータ上での演奏指示書のようなもの。
ソフトによってファイル拡張子は異なるので基本別の人にデータを渡すときはオーディオファイルにして渡す。
16/441や24/48の音の型や、BPMをオーディオファイルの名前に記載するとより親切です。
宅録について
DTMの作業は基本自宅で行うことが多いです。
作曲から編曲・MIXからトラックダウンまで曲作りの全工程を行えるのが強みです。
レコーディングは?と思ったあなた。もちろんできます。
周辺の住宅環境に配慮しながらではありますが工夫次第で可能です。
防音措置をとるとか、小声で歌ってボリュームあげるとか。
せっかくなので私の作業環境をご紹介します。
パソコン:iMac (Retina 4K, 21.5-inch, 2017)
スピーカー:YAMAHA HS5 モニターヘッドフォン:SONY MDR-CD900ST
MIDIキーボード:KORG microKEY Air-61
オーディオインターフェース:Roland DUO-CAPTURE EX
ミキサー:BEHRINGER / XENYX 802
マイク:SHURE / SM58
DAWソフト: Avid ProTools
オーディオについて
もちろん、DAWではMIDIのみならずオーディオも扱えます。
DTMでオーディオデータを扱う際は、いくつかの方法があります。
オートメーション:ボリュームコントロール
指向性コントロール:音の位置を指定する (PAN振り分け)
Lo-Hi コントロール :イコライザー
圧縮:コンプレッサー
空間コントロール:リバーブ/ディレイ
出力コントロール:BUS(バス)トラック
ここは全てMIXやトラックダウンの工程になってきます。
その前にボーカルのピッチ修正などがあったりしますが
今回は省略します。
基本的には赤枠でLo-Hi、圧縮などを行います。
緑枠で指向性コントロール
その下でボリュームコントロールを行います。
ここまで、DTMの各工程をお伝えしました。
まとめ
この作業を一人でやるの??すごくない?
一人でやる場合もあれば、分担制を取ることもあるんだ。
DTMの作業は一言で言えば音楽制作ですがその作業は多岐に渡ります。
職業としても
トラックメイカー/(海外ではメロディメイカーというものも存在)
アレンジャー
レコーディングエンジニア(ミキシングエンジニア/マスタリングエンジニア)
サウンドプロデューサー
このように複数存在します。
DTMを行う/特にトータルで全てやるためにはその分の知識は必要です。
ただ、難しく捉えるよりも音をいかに楽しむか。
楽しんだ先にDTMという手段を使って表現の幅を広げることができるのではと思います。
今回は基礎の基礎ですのでまた機会があればお伝えしようと思います。
DTMはDesktop Musicの略
DAWはDigital Audio Workstationの略
作曲・編曲・MIX 作業は多岐にわたる
分業制をとることもある
これで詩音ちゃんにも話せるよ!
今度は2人で遊びにきてね!